不妊症の検査はいつしたらいい?不妊治療に初めて行くタイミング

最終更新日時:
2024-04-08
市山 卓彦
市山 卓彦 医師
院長 婦人科 生殖医療科 医師
2010年順天堂大学医学部卒。2012年同大学産婦人科学講座に入局、周産期救急を中心に研鑽を重ねる。2016年国内有数の不妊治療施設セントマザー産婦人科医院で、女性不妊症のみでなく男性不妊症も含めた臨床及び研究に従事。2019年には国際学会で日本人唯一の表彰を受け、優秀口頭発表賞および若手研究者賞を同時受賞。2021年には世界的な権威と共に招待公演に登壇するなど、着床不全の分野で注目されている。2019年4月より順天堂浦安病院不妊センターにて副センター長を務め、2022年5月トーチクリニックを開業。
医学博士、日本生殖医学会生殖医療専門医 / 日本産科婦人科学会専門医、日本産科婦人科学会専門医指導医 / 臨床研修指導医
torch clinic医師

不妊症の検査はいつしたらいい?

2021年社会保障・人口問題基本調査によれば、実際に不妊の検査や治療を受けたことがある夫婦は約4.4組に1組と、高い割合を示しています。不妊症治療の成功率は年齢が若いほど高まりますので、結婚を考え、子供がほしいと思ったタイミングでブライダルチェックを受けることがおすすめです。

不妊症の検査はどこでするの?

一般的な婦人科では男性不妊検査や卵管の検査を実施していないことがあり、不妊の原因を完全に把握することができません。一方で不妊治療専門クリニックは、不妊に関する十分な検査を実施しています。ご自宅から通いやすい立地に専門クリニックがある場合は、まずそちらを検討してみてください。

不妊症の検査について

torch clinicでは、初診時にブライダルチェックを実施しています。超音波検査で子宮や卵巣の状態をチェックするほかに女性ホルモン値の測定、貧血検査、卵管性不妊症の原因であるクラミジア感染症の有無を調べます。状況によっては追加で感染症や甲状腺、ビタミンD濃度の検査を追加で実施することもできます。

ブライダルチェックについてはこちらを、検査の詳しい内容についてはこちらの記事もご参照ください。

不妊治療について

検査結果に異常がない場合は、まずは一般不妊治療に該当するタイミング療法や人工授精を試みます。この2つは、女性側の排卵日を予測し、妊娠に最適なタイミングを合わせて性交渉や精子の注入を行うものです。一般不妊治療で妊娠が見込めない場合は、卵子を体外で受精させ、子宮内に移植する体外受精を実施します。

詳しくはこちらをご覧ください。

不妊症治療は、年齢が若い方が短い期間で成果を得られやすいです。そのため、結婚を考えて子供がほしいと思ったタイミングで早めにブライダルチェックを行い、ご自身の状態を把握することが重要です。

よくある質問

初診は生理中でも大丈夫?

不妊症の検査で測定するホルモンは生理周期に合わせて分泌量が変動します。特に生理開始日から5日目までのホルモンの値が重要です。そのため、生理中に受診するのがおすすめです。初診時が生理開始日から5日目以内ではない場合は、ホルモンの値のみ後日に検査をさせていただいています。

初診のときなんて言ったらいい?

初診の前にあらかじめ整理しておくとスムーズな項目を以下にまとめます。

・月経周期(何日周期で生理がきているか)

・最終月経開始日

・既往歴(いままでにかかった病気)

・内服薬があれば何をどれくらい内服しているか

・他院への通院歴、治療歴

・家族計画(子供は何人、いつほしいか)

・通院できる曜日や時間

トーチクリニックでは医師の診察の前に看護師による予診があります。

その際に上記の内容について伺い、最適な検査や治療を提供できるように努めています。