ブライダルチェック

torch clinicでは不妊症の予防や早期発見を目的としたブライダルチェックに力を入れております。

進む晩婚化に伴い(平均初婚年齢は夫31.1 歳、妻29.4歳)、不妊症に悩む方は年々増加傾向にあります。現在日本では5.5組に1組のカップルが不妊治療を受けているほど、不妊症は珍しくない疾患となっています。そのため、一般的にブライダルチェックは結婚をひかえた男女が受ける婦人科検診とされますが、ご自身の妊娠する力(妊孕性)を早めに知っておくことは、結婚前・結婚後問わず重要なことです。

不妊の原因は男女半々とされており、女性だけでなく男性にも是非ご受診いただきたいと思っております。早めに妊孕性を意識していただき、将来の選択肢を増やしていただけたらと思っております。また、torch clinicでは結果に応じて生殖医療専門医や助産師、胚培養士による専門的なカウンセリングも行なっておりますのでご相談ください。

ブライダルチェックの費用

ブライダルチェックの費用は以下の通りです。

女性のブライダルチェックについて

torch clinicでおこなっているブライダルチェックの内容について紹介します。女性ホルモンの状態を最も評価できる月経1-5日目にご受診いただくと検査がスムーズです。

経腟超音波検査

経腟超音波検査は、子宮や卵巣の状態を観察する検査です。卵胞(卵子の入っているふくろ)の数や発育状態のチェックを行います。不妊症の原因となる「子宮筋腫」「子宮内膜症」「卵巣腫瘍」などの疾患がないか確認します。

女性ホルモン検査

E2(卵胞ホルモン)、LH(黄体形成ホルモン)、FSH(卵胞刺激ホルモン)

月経1−5日目に測定する、卵巣予備能(卵巣の機能)を判断するために基本的かつ非常に重要な血液検査です。加齢などにより、卵巣機能の低下とともにFSH基礎値が上昇することが報告されています。またFSHやLHのバランスは、排卵障害の鑑別に用いられます。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)

AMHは臨床現場において、残存する卵子の数や治療に反応する卵胞の数を評価する指標として利用されています。

よく卵巣年齢とも言われますが、これは適切な表現ではありません。卵子の数の目安になりますが、必ずしも質の良し悪しを表すものではありませんので注意が必要です。ここを正しく理解しないとAMHの結果で一喜一憂してしまうことになるので注意が必要です。結果を適切に読み解き、正しく理解することが大変重要です。

クラミジア検査

クラミジア感染症は卵管性不妊症の原因の60%を占めるとされます。子宮頸管に感染した後に、卵管炎を起こし、卵管の狭窄や閉塞を起こします。日本国内で最も多い性感染症(STD)の一つであり、20代では20人に3人、10代では10人に3人がクラミジアに感染しているとされ、日本の妊婦さんの2.4%がクラミジアに感染(検査対象32.6万人)していたという報告があります。

クラミジア抗体検査では、感染症の有無(現在の感染・過去の感染)を調べます。クラミジア感染症は約80%が無症状であり、感染に気づかずにパートナーにうつしてしまっている可能性があります。ブライダルチェックにおいて大変重要な検査です。

血算

貧血の有無を調べる血液検査です。貧血は体内の血液消費量の増加や産生能力の低下により生じますが、女性の貧血は月経量の多さを原因とする場合が多いです。重度の貧血になると胎児にも悪影響があるため、鉄剤の内服や、その原因が子宮筋腫やポリープであれば手術が必要となる場合もあります。

感染症検査

風疹抗体検査

風疹ウイルスに対する抗体の有無を調べる血液検査です。妊娠初期に風疹にかかると、胎児が先天性風疹症候群(心疾患や聴覚障害、白内障・緑内障、精神発達遅滞など)を発症する危険が高まります。検査結果に応じてワクチンの接種を推奨いたします。

麻疹抗体検査

麻疹(はしか)ウイルスに対する抗体の有無を調べる血液検査です。麻疹ウイルスは非常に感染力が強く、免疫のない人が感染者の近くにいた場合、90%以上が感染するといわれています。妊娠中に麻疹にかかると重症化しやすいと言われますが、麻疹は昔と比べ患者数は減ってきており非常に稀です。

甲状腺機能検査

甲状腺機能検査は、甲状腺機能の異常を調べる血液検査です。甲状腺の病気の発症率は女性の方が高く、妊娠と密接に関わっています。甲状腺の病気は、不妊症や胎児発育、流早産に影響を及ぼす可能性があるとされ、妊娠前に適切な診断と治療を行うことは大切です。

なかでも不妊症の方の10人に1人は潜在性甲状腺機能低下症を合併していると言われます。米国甲状腺学会の甲状腺異常症合併妊娠ガイドラインでは、TSH値が2.5μU/ml未満の場合、自己抗体の精査と治療の検討を提唱しています。

卵管造影検査

子宮卵管造影検査は女性不妊症の診断に用いられる検査で、自然妊娠が望めるかを確認する上で必須の検査です。卵管が詰まったり狭まったりしていないか、子宮の中にくっついている箇所がないか、その他の病変はないかを調べる目的で行います。また、卵管に造影剤を通過させることで妊娠率が上昇することも知られています。

ビタミン・ミネラル検査

ビタミンD検査

出典:日本産婦人科学会

骨の形成と密接な関係があることで知られているビタミンDは、免疫機能とも深く関連しており、受精卵の着床や卵巣機能、流産とも関与していること言われています。不妊症女性の87.3%がビタミンD不足であるという報告もあり、事実、活性型ビタミンD < 30 ng/mL では着床率が有意に低いと言われています。血中ビタミンD濃度検査は不妊症の検査として広く行われています。

ブライダルチェックにかける思い

年々増加するART件数とART出生児

出典:日本産科婦人科学会 ARTデータブック2019

日本では、体外受精をはじめとする高度生殖医療(ART)の件数は年間約45万件と増加傾向にあり、現在6万人以上がARTで誕生(14人に1人の割合)しています。

ARTを受ける年齢の割合

日本は欧米諸国に比べてARTを受ける患者様の年齢層が高い傾向にあります。次の図は、卵子と精子が出来上がって出来た受精卵1個を子宮の中に入れたとき、どのくらい妊娠し、無事赤ちゃんを抱けるのかを示したものです。

出典:日本産科婦人科学会 ARTデータブック2019

年齢とともに、少しずつ妊娠する力は低下していきます。我々は多くの方にできるだけ早く適切な情報を届けることで、人生の選択肢を増やしていただきたいと思っております。日本の妊孕性についての知識は、先進諸国のなかで最低水準とされ「女性は40代でも30 代と同じくらい妊娠する可能性があるか」の問いに正確に答えられるのは、男女共に半数程度とされています。

現在、中学校における性教育の時間は3年間で平均わずか9時間しかありません。私たちtorch clinicは、これまで自身やパートナーの身体について知る機会を持てなかった方々に、適切な情報・大人向けの性教育を届けられたらと思っております。